耐熱ガラス製の容器は、電子レンジやオーブンで使用できることが大きな魅力です。
これらは残り物や常備菜の保存にも最適で、日常の料理を格段に楽にしてくれます。
耐熱ガラスは、洗いやすく、傷つきにくい上に、色やにおいも簡単に取り除けるため、非常に便利です。
ここでは、耐熱ガラス容器が冷凍保存に向いているかどうか、そしてその背景にある理由について詳しくご紹介します。
耐熱ガラスの特性と冷凍保存の適性について
通常のガラスと比較して、耐熱ガラスはその名が示す通り、高い熱耐性を持っています。
しかし、耐熱ガラスを誤った方法で使用すると、破損の可能性があります。
その理由について見ていきましょう。
ガラスは加熱されると膨張し、その結果、形が歪むことがあります。
この歪みは、急激な温度変化が起こった場合や、ガラスが均一に熱を受けていない時に特に顕著になります。
歪みが増すと、ガラスは割れやすくなります。
このため、「耐熱ガラス」とは、単に高温に耐えるだけではなく、急激な温度変化に対しても耐性があるガラスと理解することが重要です。
大切なのは、温度そのものよりも、温度差とその変化の速さにあります。
これに基づくと、耐熱ガラスが冷凍保存にどの程度適しているかを判断するための重要な指標が得られます。
耐熱ガラス容器の冷凍保存についての注意点
耐熱ガラス容器を冷凍保存で使う際の可否は、温度変化とその速度が影響します。
冷凍する前には、容器内の食材から粗熱を取る必要があります。
これは、容器の耐熱性よりも、家庭用冷凍庫の効率を保つためです。
熱い食材を冷凍庫に入れると周囲の温度が急激に上がり、他の保存食品にも悪影響を及ぼす可能性があるため、冷ますことが重要です。
耐熱ガラスの特性を考慮すると、食材が粗熱を取った後の温度から冷凍庫の温度までの差は約50度(食材30度、冷凍庫マイナス20度)です。
一般的に耐熱ガラスは100度以上の温度差を耐える能力があるため、この条件は問題なくクリアします。
また、家庭用冷凍庫の冷却速度は速くないため、ガラスが急激に冷やされることによるひずみのリスクも低いです。
これらの条件を満たしていれば、耐熱ガラス容器の冷凍による破損の心配はほぼありません。
しかし、冷凍した食品を再加熱する際は、耐熱ガラスの取り扱いに特に注意が必要です。
耐熱ガラス容器を使用する際の解凍と加熱のポイント
多くの場合、冷凍された食品は電子レンジやオーブンでそのまま加熱されますが、耐熱ガラス容器に入れた食材の取り扱いには注意が必要です。
耐熱ガラスには温度耐性の限界があり、解凍から加熱にかけての急激な温度変化は特に危険です。
例えば、冷凍状態のマイナス20度から加熱時に100度以上になると、温度差が120度を超え、耐熱ガラスの耐温限界を超えることがあります。
ダイソーの耐熱ガラス容器の耐熱限界が120度であるため、直接加熱は適していません。
したがって、耐熱ガラス容器に冷凍した食材を使用する場合、安全に加熱するためには、まず冷蔵庫や常温でしっかり解凍した後、電子レンジやオーブンで加熱することが推奨されます。
また、使用する耐熱ガラス容器が電子レンジやオーブンに対応しているかどうかの確認も重要です。
ダイソーの耐熱ガラス容器はオーブンでの使用が可能であり、ニトリの耐熱ガラス保存容器も両方の設備で使えます。
価格については、ダイソーでの価格は300円、ニトリでは277円(500ml)となっており、ニトリの方が若干安く設定されています。
さらに、耐熱ガラス容器の蓋の耐熱温度が異なるため、電子レンジやオーブンを使用する際は、蓋を外して使用するのが一般的です。
耐熱ガラス容器は冷凍保存できるか:まとめ
耐熱ガラス製の容器や皿が、冷凍保存に向いているかについてご説明しました。
結果として、耐熱ガラスは冷凍保存に問題なく使用できることがわかります。
しかし、耐熱ガラスで保存した食品を再加熱する際は注意が必要です。
冷凍した食品はまず室温で解凍し、その後電子レンジやオーブンを使って温めることをおすすめします。